冬の不調は今から予防する。寒くなる前に始めたい身体づくり

まだ日中は暑さを感じる9月。

「冬の身体のことを考えるには、まだ早い」と思うかもしれません。

でも実は、肩こりや腰痛、冷え、疲れやすさに毎年悩まされる方ほど、冬になってから対策するのではなく、秋のうちから身体を整えておくことが大切です。

冬になってから、

「肩がガチガチになってきた」
「朝起きると腰が固まっている」
「寒くて外に出なくなった」
「身体が冷えて疲れやすい」
「寝ても身体がスッキリしない」

となってから慌てて運動を始めるよりも、今のうちから少しずつ準備しておく。

それだけでも冬の過ごし方は変わってきます。

冬になると身体には何が起こる?

寒くなると、身体は熱を逃がさないように血管を収縮させます。

これは身体を守るための正常な反応です。

一方で、寒冷刺激によって血圧が上がりやすくなることも知られています。日本高血圧学会も、冬季の寒さによる血管収縮や血圧上昇、暖かい部屋と寒い脱衣所などの急激な温度差に注意を呼びかけています。

さらに寒くなると、

外出する機会が減る。
歩く時間が短くなる。
家の中で座っている時間が増える。
身体を縮めるような姿勢になる。

という生活の変化も起こりやすくなります。

肩をすくめ、背中を丸め、身体に力を入れて寒さをしのいでいると、首・肩・背中が「ずっと頑張っている状態」になりやすくなります。

つまり冬の身体は、

寒さそのもの+活動量の低下+身体の力み

が重なりやすいのです。

冬になると肩こりがつらく感じる人へ

寒い日に外を歩いている自分を想像してみてください。

自然と肩が上がり、首をすくめていないでしょうか。

寒いときに身体を縮めること自体は自然な反応です。

問題は、その状態が一日中続いてしまうことです。

肩が上がる。
首が固まる。
奥歯を噛みしめる。
呼吸が浅くなる。
背中や肋骨が動きにくくなる。

その状態でデスクワークや家事を続ければ、首や肩は休まりにくくなります。

だから冬の肩こり対策というと、

「肩を揉む」
「首を伸ばす」

だけを考えがちですが、本当に見直したいのは、

身体全体の緊張と呼吸です。

肩が凝ってからほぐすのではなく、秋のうちから「肩に余計な力を入れずに動ける身体」をつくっておくことが大切です。

腰痛も「寒くなってから」がスタートでは遅い

冬になると、

「朝起きたときに腰が固い」
「寒い日は腰が不安」
「ぎっくり腰になりそうで怖い」

という方もいます。

ただし、「寒さ=腰痛の直接的な原因」と単純に決めつけることはできません。

むしろ注意したいのは、冬になることで身体活動が減ってしまうことです。

寒いから外へ出ない。
歩かなくなる。
家で座っている時間が増える。
股関節や背中を動かす機会が減る。

このような生活が続けば、身体は動きにくくなります。

厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」でも、成人には座りっぱなしの時間を長くしすぎず、今より少しでも多く身体を動かすことが勧められています。

腰痛が心配な方ほど、冬になってから急に運動するのではなく、今のうちに動く習慣を作っておくことが大切です。

冬に必要なのは「体力」だけではない

「冬に向けて体力をつけなきゃ」

と考えて、急に筋トレを始める方もいます。

筋トレは健康づくりに有効です。

厚生労働省も成人・高齢者に週2〜3日の筋力トレーニングを推奨しています。

ただし、身体の緊張が強い方にとって必要なのは、筋力を増やすことだけではありません。

肩に力が入りっぱなし。
腰を常に固めている。
呼吸が浅い。
姿勢を保つために身体を緊張させている。

この状態でさらに負荷をかけると、首や肩、腰など、もともと頑張っている場所がさらに働いてしまうことがあります。

だからこそ、冬の身体づくりでは、

鍛える力と、力を抜く力の両方

が必要です。

今のうちに身につけたい「脱力」

脱力とは、ダラッとすることではありません。

必要のない力を抜き、必要なときだけ筋肉を使える状態をつくることです。

たとえば立っているだけなのに、

肩に力が入っている。
奥歯を噛みしめている。
お腹を固めている。
腰を反っている。

これでは、何もしていないように見えて、身体はエネルギーを使い続けています。

冬になると寒さによる力みが加わるため、もともと緊張しやすい方はさらに疲れやすくなることがあります。

だから今のうちから、

「肩の力が抜けている状態」
「呼吸を止めずに動ける状態」
「頑張らなくても姿勢を保てる状態」

を身体に覚えさせておきましょう。

呼吸も冬への準備になる

身体が緊張すると、呼吸は浅くなりやすくなります。

特に首や肩に力が入りやすい方は、息を吸うたびに肩を持ち上げるような呼吸になっていることがあります。

そこでおすすめしたいのが、今から「息をゆっくり吐く習慣」を作ることです。

鼻から軽く吸う。
口または鼻から細く長く吐く。
肩を上げない。
奥歯を噛みしめない。
お腹や腰を必要以上に固めない。

1〜2分でも構いません。

冬に身体がガチガチになってから脱力しようとしても、なかなかうまくいきません。

今の比較的動きやすい季節に、「力が抜けた状態」を身体に覚えさせておくことがポイントです。

冬になる前に見直したい5つの習慣

1.今から歩く習慣をつくる

冬になってから「運動しよう」と思っても、寒さで外へ出るのが億劫になります。

だからこそ今です。

10分でも20分でも構いません。

買い物を少し歩く。
一駅分歩く。
朝や夕方に散歩する。

厚生労働省も、一人ひとりの体力に合わせながら「今より少しでも多く身体を動かす」ことを基本としています。

大切なのは完璧な運動ではなく、冬になっても続けられる習慣を今から作ることです。

2.座りっぱなしを減らす

冬は家にいる時間が増え、座る時間も長くなりがちです。

今から、

30〜60分に一度立つ。
飲み物を取りに行く。
軽く背中を動かす。
数分歩く。

という習慣を作っておきましょう。

「運動の時間」を作れなくても、日常の活動量を落とさないことは大切です。

3.朝いきなり動き出さない

冬の朝は身体も室内も冷えています。

特に高血圧がある方などは、寒い環境での急な活動や、暖かい部屋から寒い場所への移動に注意が必要です。日本高血圧学会も、冬の朝の冷えや急な温度差への対策を呼びかけています。

冬になったら、起床直後からいきなり激しく動くのではなく、

布団の中で手足を動かす。
ゆっくり起きる。
軽く歩く。
身体が温まってから活動する。

という流れを意識しましょう。

今のうちに「朝、身体を軽く動かす習慣」を作っておくのもおすすめです。

4.お風呂の温度差にも備える

冬に特に注意したいのが、暖かい居室と寒い脱衣所・浴室との温度差です。

急激な温度変化は血圧を大きく変動させ、心臓や血管への負担になることがあります。

冬本番になったら、

脱衣所を暖める。
浴室も極端に冷やさない。
急に熱いお湯へ入らない。

など、家の環境そのものを整えることも大切です。

身体を整えることと同じくらい、身体が過ごす環境を整えることも冬の健康対策です。

5.睡眠を今のうちに整える

冬への準備で見落とされやすいのが睡眠です。

身体は、寝ている間に休養します。

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」でも、睡眠時間だけでなく「睡眠で休養がとれている感覚」が重要な指標とされています。

夏の夜更かしや睡眠の乱れを秋まで引きずっている方は、冬になる前に一度戻しておきましょう。

起床時間を整える。
朝に光を浴びる。
夜遅くのカフェインや飲酒を見直す。
寝る前は身体をゆるめる。

冬の疲れにくい身体づくりは、睡眠からも始まります。

運動するなら、今から少しずつ

冬に向けて運動を始めるのはおすすめです。

ただし、急に頑張りすぎないこと。

厚生労働省の運動ガイドでも、個人差を踏まえて強度や量を調整し、可能なものから取り組むこと、運動前の体調確認やウォームアップを行うことが推奨されています。

今までほとんど運動していなかった方が、

「冬に備えて毎日1時間運動しよう」

と頑張る必要はありません。

まずは10分歩く。
背中や股関節を動かす。
呼吸をしながら軽くスクワットする。
身体が軽くなる程度の運動をする。

そこから少しずつ増やしていきましょう。

冬対策は「寒くなってから」ではなく「寒くなる前」

毎年冬になると、

肩こりがひどくなる。
腰痛が怖くなる。
身体が冷える。
疲れやすくなる。
外へ出なくなる。

そんな方こそ、今年は冬になってから対策するのをやめてみませんか?

9月、10月の比較的動きやすい時期に、

歩く習慣をつくる。
身体の力みを減らす。
呼吸を整える。
背中や股関節を動かす。
睡眠を整える。
必要な筋力をつける。

少しずつ準備しておく。

冬に負けない身体は、冬になってから作るものではありません。

今から作っておくものです。

LIFE SMILE GYMでは、肩こりや腰痛、疲れやすさを単純な筋力不足として見るのではなく、呼吸、姿勢、身体の緊張、身体の使い方まで確認しながら整えていきます。

鍛える前に、まず整える。

そして、整った身体に必要な筋力をつけていく。

寒くなってから身体に振り回されるのではなく、旅行、家事、仕事、趣味を冬でも元気に楽しめる身体へ。

今年の冬対策は、今から始めていきましょう。