11月に入り、朝晩の冷え込みが少しずつ強くなってきました。
朝、布団から出るのがつらい。
外に出ると、思わず肩をすくめてしまう。
家にいても足先が冷たい。
そんな季節になってきましたね。
この時期になると、
「最近、肩こりがひどくなってきた」
「朝起きると腰が固まっている」
「身体が重く、疲れやすい」
「寒くて動く気になれない」
「夜、なかなか身体が温まらない」
という方もいるのではないでしょうか。
こうした不調を感じたとき、多くの方は「寒いから仕方ない」と考えます。
もちろん、寒さへの反応には個人差があります。
しかし、ここで一つ考えてほしいことがあります。
寒さによって、知らないうちに身体へ力を入れ続けていませんか?
寒さを感じることだけでなく、寒さに対して身体がどんな反応をしているのか。
そこに目を向けることが、冬の身体づくりでは大切です。
寒くなると、なぜ身体に力が入るの?
寒い場所に出ると、自然と身体を小さく縮めることがあります。
肩をすくめる。
首を縮める。
背中を丸める。
腕を身体へ寄せる。
こうした姿勢になった経験がある方も多いと思います。
私たちの身体には、体温を一定の範囲に保つ仕組みがあります。
寒いときには皮膚の血管が収縮し、身体から熱が逃げすぎないように調節します。
さらに寒さが強くなると、筋肉を使って熱を生み出す反応が起こることもあります。
つまり、寒さに対して身体が反応するのは自然なことです。
問題になるのは、寒い場所から暖かい場所に戻っても、身体の力みが残り続けることです。
外では肩をすくめる。
室内に入っても肩が上がったまま。
仕事中も首に力が入っている。
帰宅しても奥歯を噛みしめている。
そんな状態が続いていないでしょうか。
冬の肩こりは「肩を揉む」だけで十分?
肩こりがあると、
「肩を揉んでもらおう」
「肩甲骨を動かそう」
「背中を鍛えよう」
と考える方が多いと思います。
どれも、状態によっては役立つ方法です。
ただし、普段から肩に力が入り続けている方は、もう一つ確認してほしいことがあります。
そもそも、肩の力を抜けていますか?
例えば、椅子に座っているだけなのに肩が上がっている。
スマートフォンを見ているとき、首を固めている。
姿勢を良くしようとして、肩甲骨を寄せ続けている。
こうした状態では、身体を休ませているつもりでも、首や肩の筋肉に力が入り続けることがあります。
もちろん、肩こりは寒さや筋肉の緊張だけで起こるものではありません。
睡眠、運動量、ストレス、長時間の同じ姿勢など、さまざまな要因が関係します。
だからこそ、肩だけに注目するのではなく、身体全体の状態を見ることが大切なのです。
冬こそ「脱力」が必要な理由
LIFE SMILE GYMでは、身体づくりにおいて「脱力」を大切にしています。
脱力というと、
「力を入れないこと」
「身体をダラッとさせること」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、本来大切にしたいのは、
必要なときには力を使い、必要のないときには力を抜けること。
寒い場所で身体が緊張する。
これは自然です。
でも、暖かい場所へ戻ったら、肩の力を抜いてみる。
仕事で集中する。
でも、仕事が終わったら身体を休ませる。
荷物を持つときには力を使う。
でも、荷物を置いたら力を抜く。
この切り替えが大切なのです。
私たちが目指しているのは、いつでも力を抜いている身体ではありません。
力を入れることも、抜くことも選べる身体です。
身体が寒いとき、呼吸はどうなっていますか?
寒い外を歩いているとき、身体を確認してみてください。
肩をすくめていませんか?
奥歯を噛みしめていませんか?
お腹を固めていませんか?
そして、呼吸を止めたり、速くなったりしていませんか?
身体が緊張すると、呼吸の仕方が変わる場合があります。
特に首や肩へ余計な力が入っている方は、呼吸をするときにも力みやすくなることがあります。
そんなときにおすすめしたいのが、ゆっくり息を吐くことです。
暖かい室内で椅子に座り、まず肩の力を確認します。
鼻から自然に息を吸い、無理のない範囲でゆっくり吐きます。
そのときに、
「肩が上がっていないかな」
「奥歯を噛みしめていないかな」
「お腹に力を入れすぎていないかな」
と感じてみてください。
たった3〜5呼吸でも構いません。
呼吸を整えれば寒さに強くなる、というわけではありません。
しかし、自分が無意識に入れている力に気づく方法として、呼吸を活用できます。
寒くなると、腰痛が気になる方へ
冬になると、
「朝起きたときに腰が重い」
「寒い日はぎっくり腰が怖い」
「腰が固まって動きにくい」
という方もいます。
ただし、寒さが直接腰痛を引き起こすと単純に決めつけることはできません。
むしろ、もう一つ見直したいのが生活習慣です。
寒くなると外へ出る時間が減る。
歩かなくなる。
家の中で座って過ごす時間が長くなる。
身体を動かす機会が減る。
こうした変化が起こりやすくなります。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、座りっぱなしを減らし、今より少しでも多く身体を動かすことが推奨されています。
だからこそ、冬の腰痛対策では、
寒いから動かない、ではなく、寒い日でも無理なく動ける環境をつくること。
これを意識してほしいのです。
室内で少し歩く。
股関節を軽く動かす。
背中を動かす。
座りっぱなしを減らす。
特別なトレーニングでなくても構いません。
身体を動かす習慣をなくさないことが大切です。
冬は「身体を温める環境」も大切
寒いと身体が緊張しやすい方は、脱力の練習だけでなく、生活環境も見直してみてください。
寒い部屋で、無理に力を抜こうと頑張る必要はありません。
まずは暖房や服装を活用して、身体が寒さを我慢し続けない環境をつくることが大切です。
特にこれからの季節は、
朝起きたときの室温。
脱衣所の寒さ。
浴室との温度差。
寝室の温度。
なども意識してみてください。
厚生労働省の睡眠ガイドでは、寝室を暑すぎず寒すぎない環境に整えることが、良い睡眠につながるとされています。
また、就寝の1〜2時間ほど前に入浴して身体を温めることも、寝つきを助ける方法の一つとして紹介されています。
ただし、熱いお風呂に長時間入ることは避けましょう。
冬は脱衣所と浴室の温度差による血圧変動などにも注意が必要です。
大切なのは、無理に身体を温めることではなく、快適に過ごせる環境を整えることです。
今日から始めたい、冬の不調対策5つ
難しいことをする必要はありません。
① 寒さを我慢しない
室内の温度や服装を調整し、寒い状態を長時間我慢しないようにしましょう。
② 一日の中で肩の力を確認する
仕事の合間や帰宅後に、肩が上がっていないか確認してみてください。
③ ゆっくり息を吐く
大きく吸うことよりも、無理なく吐くことを意識します。呼吸が苦しくなるほど頑張る必要はありません。
④ 少しでも身体を動かす
寒くて外出しにくい日は、室内でも構いません。歩く、立ち上がる、身体を軽く動かす習慣を続けましょう。
⑤ 睡眠を大切にする
寝室の温度や寝具を調整し、睡眠で休養を取れる環境をつくってみてください。
この5つは、すべての肩こりや腰痛を予防する方法ではありません。
しかし、寒い季節を健康的に過ごすための基本的な習慣です。
不調をすべて「寒さのせい」にしない
寒い時期には肩こりや腰痛、だるさを感じる方もいます。
ただし、身体の不調にはさまざまな原因があります。
強い痛み。
手足のしびれや脱力。
長引く強い倦怠感。
繰り返すめまいや動悸。
こうした症状がある場合は、寒さや身体の緊張だけが原因と決めつけず、医療機関で相談することも大切です。
身体づくりは、必要な医療に代わるものではありません。
寒い季節も、人生を楽しめる身体へ
冬になると、
「寒いから外に出たくない」
「肩こりがつらいから出かけたくない」
「腰が不安だから旅行は控えよう」
そんなふうに、身体の不調によって行動を制限してしまう方もいます。
でも、本来は冬にも楽しみがたくさんあります。
旅行へ行く。
温泉を楽しむ。
友人と食事をする。
家族と出かける。
年末年始を元気に過ごす。
そんな時間を、身体の不調によって諦めてほしくありません。
LIFE SMILE GYMでは、肩こりや腰痛、疲れやすさなどに対して、単純に筋肉を鍛えることだけを考えません。
呼吸はできているか。
身体に余計な力が入っていないか。
姿勢を保つために頑張りすぎていないか。
身体を楽に動かせているか。
そして、日常生活で十分に休めているか。
そうした部分を確認しながら、一人ひとりに必要な身体づくりを行っています。
鍛える前に、まず整える。
そして、整えた身体に必要な筋力や体力をつけていく。
これから本格的な冬が始まります。
だからこそ、寒くなってきた今、自分の身体に問いかけてみてください。
「肩に力が入りっぱなしになっていないかな?」
「呼吸を止めていないかな?」
「最近、身体を動かせているかな?」
「ちゃんと休めているかな?」
寒さそのものをなくすことはできません。
でも、寒さに合わせて生活を工夫し、身体の使い方を見直すことはできます。
寒い季節だからこそ、もっと頑張る前に、余計な力を抜く。
冬を不調に耐える季節ではなく、身体に余裕を持って人生を楽しめる季節へ。
今年の冬も、自分の身体を大切にしながら過ごしていきましょう。

